個人事業主のためのAI活用、最初の一歩

「AIを仕事に使ったほうがいいらしい」

「でも、何から始めればいいかわからない」

そういう声を、よく聞きます。

特に、一人で事業をやっている方ほど、この入り口で止まっているように感じます。

ここでは、難しい話は一切抜きにして、今日から試せる使い方だけをお伝えします。

「難しそう」の正体は、たぶん難しさではない

最初に、少し意外なことをお話しします。

AIは、思っているほど難しくありません。

スマートフォンで検索ができれば、もう使えます。

プログラミングも、専門知識も、必要ありません。

それなのに、多くの人が「難しそう」と感じて遠ざかっています。

これは、技術的な難しさではなくて、「何のために使うのか」がイメージできない、ということだと思っています。

掃除機を初めて手にした人が、「これで何ができるのか」がわからないのと似ています。

動かし方は単純なのに、自分の生活のどこで使えるかがピンとこない。

なので、最初の一歩は「使い方を勉強すること」ではありません。

「自分の仕事のどこで使えるか」を、まずひとつ見つけることです。

最初に試してほしい、3つの使い方

たくさんある中から、効果がわかりやすい3つを選びました。

順番に試してみてください。

1. メールやLINEの下書きを書いてもらう

たとえば、取引先に丁寧なメールを返したい。

でも、文面を考える時間がない。

そんなとき、AIにこう頼みます。

取引先の◯◯さんに、納期が1週間遅れることを謝罪するメールの下書きを作ってください。理由は仕入先の都合です。少し丁寧めにお願いします。

これだけで、たたき台ができあがります。

そのまま使う必要はありません。

気に入らないところを直して、自分の言葉に置き換えれば、ゼロから書くより圧倒的に早く仕上がります。

「文章を書くのが苦手」という方にとっては、これだけで毎日が変わるはずです。

2. 文章の整理や要約をしてもらう

長いメールや資料を読んで、要点だけ知りたいことがあると思います。

そんなときは、文章を貼り付けて、こう頼みます。

この内容を3つのポイントに要約してください。

逆に、自分が書いた文章を整理してほしいときは、こうです。

この文章を、もう少し読みやすく整えてください。意味は変えないでください。

請求書のお願い、見積もりの説明、お客様への案内など、「言いたいことはあるけど、うまくまとまらない」というときに使えます。

3. アイデア出しの相手になってもらう

新しいサービスを考えたい。

チラシのキャッチコピーを思いつかない。

SNSで何を投稿したらいいかわからない。

こういう「考えがまとまらない」場面で、AIは相談相手になってくれます。

美容室をやっています。30代の女性に来てもらうための、新しいキャンペーンのアイデアを5つ出してください。

質問するだけで、5案、10案と返してくれます。

全部使える必要はありません。

1つでも「これ、ありかも」と思えるものがあれば十分です。

ひとりで考えていると行き詰まる場面で、「壁打ちの相手」がいる感覚に近いです。

始め方は、本当にシンプルです

無料で使えるAIサービスはいくつもあります。

スマホでも、パソコンでも、ブラウザを開いて、メールアドレスで登録するだけです。

最初は、業務に関係のないことから試すのがおすすめです。

たとえば、「今夜の夕食、冷蔵庫にあるものでできるレシピを教えて」とか、「明日の天気に合わせた服装を提案して」とか。

そうやって会話に慣れてから、仕事に持ち込むと、抵抗がぐっと減ります。

1つだけ、注意してほしいこと

便利なぶん、気をつけたい点があります。

お客様の個人情報、お金の情報、社外秘の資料を、そのままAIに貼り付けないこと。

AIによっては、入力した内容を学習データとして使う設定になっています。

氏名、電話番号、口座番号、契約書の中身などを直接入れるのは避けたほうがいいです。

固有名詞は「Aさん」「B社」と置き換える。

金額は「ある金額」とぼかす。

このひと手間で、リスクの大半は防げます。

まとめ

AIは、特別な人だけのものではありません。

個人事業主にこそ、効いてくる道具です。

一人で全部やらないといけない状況だからこそ、作業を代わりにやってくれる存在がいる意味は大きいです。

完璧に使いこなす必要もありません。

「メールの下書きだけはAIに頼む」

それだけでも、1日の時間の使い方が変わります。

まずは、今日のメール1通から、試してみてください。